知らないことにするということ
男女の友情はあるのだろうか?
これはよくお題にされ、白熱しがちである。
私にも男友達と勝手に思っている人が何人かいる。最近は大学の同級生の男子とよく遊ぶ。
「何?彼と付き合うの?」母にいわれた。確かに男女が2人っきりで何回も遊んでいたらそう言われてもしょうがない。そんなつもりないのに。だから、夜景を見に行ったこと、家まで送ってもらったことも言えなくなった。
しかし、友達だと言い張れなくなりそうだ。一緒にいる時間が長くなればなるほど、相手の魅力がより見えてくる。おかしいな、好きな子に対して男性は加点式で女性は減点式というのに。
車という環境も相まってだと思う。あれは身近な密室空間だということに最近気づいた。ばかだなぁ私。何も考えずに今まで乗ってきた。
本当はわかってる。きっと私のなかで彼は特別な所にいる。それがどの好きなのかはっきりさせないのは、その先に行くのが煩わしから。今が心地よいのだ。友達という枠から出なければ、この心地よさが続くのだから。
彼との何回目のドライブでかかった波乗りジョニー。あの時の私には失恋ソングに聞こえなかった。家に帰って聞き直した後、脳内お花畑の自分を殺した。この心地よさは手放したくない。